『お笑い第七世代』と呼ばれる新世代の芸人をテレビで見かけることが多くなっている昨今。
霜降り明星をはじめ、なんとなく、2018〜19年頃から出てきた若手芸人たちのことかな?というイメージですが、明確な定義はあるのでしょうか?
この記事では、
・お笑い第7世代の定義は?
・お笑い第7世代と言われる芸人は誰なのか、メンバーの一覧は?
・お笑い第7世代、そもそも誰が言い出したの?
などについて見ていきたいと思います。
すぐ読める目次
お笑い第7世代とは?定義はあるの?
明確な定義はありませんが、1987年以降に生まれたデジタルネイティブであるゆとり世代の芸人や、平成生まれの世代の芸人の総称のようです。
お互いをライバル視してバチバチしている感じというよりは、悔しさを抱えつつも同期や先輩が先に売れ出すと、「自分たちも同じ波に乗れるチャンスだ」と考えるチームプレーな雰囲気が特徴だと言います。(style.nikkeiより)
世代全体を応援するお笑いファンも多いそうで、単独だと集客力のない芸人のライブでも、第7世代と銘打って合同で開催するライブだと満席になったりもするそうです。
一種のブランディングですよね!
2018年9月にキングオブコントでハナコが優勝、同じ年12月のM-1では霜降り明星が優勝したことで、同世代の芸人たちの「売れたい」という意識が高まり、頭角を表してくるコンビ・トリオが増えてきたようです。
ネット慣れしている世代であることも特徴の一つで、ネットで先輩芸人のネタを研究しやすいため、芸歴が浅くてもネタのレベルが高い芸人たちが多いのだとか!
お笑い第7世代メンバーは?代表的な芸人一覧をまとめ!
そんな第7世代に当てはまる芸人は誰なのか?
代表的な売れっ子芸人12組をご紹介します。
霜降り明星
まずは先ほどから出ている霜降り明星。
ハナコ
ハナコは、2018年のキングオブコント王者の3人組。
大ボケの岡部さん、小ボケの菊田さんに最年少の秋山さんが一人でつっこむスタイル。
菊田さんだけ1987年生まれと平成生まれではありませんが、第7世代の代表格と呼ばれるトリオ芸人です。
EXIT
ネオパリピ系漫才でおなじみのEXIT。
宮下草彅
ネガティブキャラでロンハーなど人気番組に引っ張りだこの草彅さん。
宮下さんの方はじゃない方芸人感もありますが、元々草彅さんの面白さに気づいた宮下さんが、自分が目立たないこと覚悟でコンビを結成したそう。
<Profile>
超がつくほどのネガティブキャラの草薙(左)と、その相方を管理したがる宮下(右)のコンビ。太田プロダクション所属。2016年結成。草薙のキャラクターがウケ、 バラエティ番組に引っ張りだこに。
四千頭身
第7世代の中でも、全員が20代前半というとりわけ若いトリオ芸人・四千頭身。
ボソボソなローテンションツッコミが人気の後藤、冒頭でなぜかゴリラのように胸を叩くボケの都築、イケメンキャラでコント中たまにしか喋らない石橋の3人組です。
センスが光る新感覚トリオ漫才・大喜利、ゲーム、トークなど様々な企画を配信し、ファンも多いYonTubeチャンネルも持っています。
<Profile>
都築拓紀(左)、後藤拓実(中央)、石橋遼大(右)からなるトリオで、ワタナベエンターテイメント所属。2016年結成。
かが屋
日常の少し気まずいシチュエーションなどをリアルに切り取った、身近な「あるあるネタ」が得意なかが屋。
コンビ名は、加賀と賀屋の名前をくっつけたのが由来。
ネタパレなどのコント番組常連になっています。
生配信をしながら、15分でゼロからコントを作るストイックな番組『みんなのかが屋』をYouTubeで配信しています。
<Profile>
加賀翔(左)と賀屋壮也(右)のマセキ芸能所属のコンビ。2015年結成。2019年キングオブコント決勝進出。
ミキ
バラエティ番組への出演も多く、絶大な人気を誇る兄弟コンビのミキ。
兄の昴生は1986年生まれと、こちらも昭和生まれ。もはや平成生まれかどうかは関係ないようですね。
弟の亜生はその爽やかな外見も人気で、兄弟の人気格差をネタにもしています。
<Profile>
兄の昴生(こうせい・右)と弟の亜生(あせい・左)からなる吉本所属のコンビ。2012年結成。3年連続でM-1グランプリ決勝に出場する実力派。兄弟仲が良いことでも有名。
ゆりやんレトリィバァ
女芸人の第7世代代表といえば、ゆりやんレトリィバァ。
1990年生まれの平成世代です。
英語っぽく聞こえるスピーチなど、ゆりやんワールド爆発の個性的なネタが特徴。
<profile>
2013年 NSC大阪校35期生168組の中から首席で卒業したお笑いエリート。
2015年、『R-1ぐらんぷり2015』決勝に進出、2017年『女芸人NO1決定戦 THE W』で優勝するなど、ショーレースでも活躍。
納言
男女コンビの納言(なごん)も、二人とも平成生まれ。
薄幸(すすき みゆき)さんがガラの悪そうな女のキャラで巻き舌調の台詞を入れ、たばこを吸う仕種を見せながら特定の街の名(主に都内)を挙げてディスるという漫才スタイル。
薄幸さんはプライベートそのままのヤサグレキャラらしいです。
<profile>
薄幸と安部紀克(あべ よしかつ)の二人からなる太田プロダクション所属のコンビ。2017年結成。
空気階段
鈴木もぐらが実年齢より上の中年役(特にみすぼらしい容姿をした変人)を、水川かたまりが若者役を演じることが多い。
水川かたまりのみ1990年で平成生まれ。
<profile>
鈴木もぐら(左)と水川かたまり(右)からなる吉本所属のコンビ。
キングオブコント2019 決勝9位
ガンバレルーヤ
まひるとよしこの女芸人コンビで、二人とも平成生まれの第7世代代表格。
まひるのゆるふわキャラと、よしこのブサイクキャラが特徴。
よしこは多部未華子・小雪など顔モノマネが得意。
<profile>
よしこ(左)とまひる(右)からなる吉本興業所属の女芸人。2012年所属。バラエティ番組にもひっぱりだこ。
フワちゃん
YouTuber発のお笑いタレントという、まさに第7世代を象徴するような新しいスタイルを貫いているフワちゃん。
ネタではなく、YouTubeで面白いコンテンツを作って発信する形で活動。
「おはぴよ~」「あたおか」など、ワードセンスが独特です。
<Profile>
1993年生まれ。現在は事務所に所属しておらず、フリーで活動。
その他にも、該当世代の芸人は多数いますが、主に第7世代と言われるのはこちらであげた芸人さんたちが代表的かと思います。
お笑い第7世代は霜降りせいやが発案者?
そもそも「お笑い第7世代」という言葉が生まれたきっかけはというと、この世代の筆頭とも言える霜降り明星・せいやの発言から。
自身がパーソナリティを務めるラジオ「霜降り明星のオールナイトニッポン0」で、自分たちを「第7世代」と呼んだことがきっかけと言われています。(2018年12月22日の放送で)
せいやさんはこの「第7世代」という言葉が広まったあと、こんな風に話していました。
第7世代という言葉は言ったけど、第1からちゃんと計算してとかじゃないし、たまたま(漫画)NARUTOの『7代目火影』が好きだったりとか、7っていう数字が気持ちよかったの、響きが。第7世代って適当に言った」
「7」という数字は、せいやさんの思いつきによるもので、「順番ではないんすよね。平成世代とか、なんでもよかった」「『ゆとり世代』でもええわ」としていましたが、「ちょっとそんなん(第7世代)があったらおもろいなってラジオで言ったらブワッと広がってしまって…。」と語っています。
「上の世代に勝とうとかじゃなくて、自分ら20代でしかできないお笑いがあるのではないか、そういう可能性を探る世代」とも話していて、自分たち若手芸人の一体感を表す言葉が欲しかったのかもしれませんね。
ただ、せいやさん的には芸人に限った話では無く、同世代のYouTuberやミュージシャン等とともにジャンルを超えて集まることへの提言だったのだそうです。
これによって、テレビや雑誌では「第7世代」とまとめて特集がしやすくなったりと、スポットライトが当たるように。
ただ、言葉が一人歩きするようになったためか、せいやさんはラジオで「お笑い第7世代とは一言も言っていない」と話しました。(2020年2月28日の放送)
実はその前日、アメトーークで「僕らビミョーな6.5世代」というテーマが放送されたのですが、自分たちのことを6.5世代と呼ぶジャングルポケットやアインシュタインらが、ブームになっている第7世代がもてはやされていることに対して「許せん、せいやを見つけ次第しばく」と話していたため・・・。
芸人さんたちは半分ネタで言っている部分もありますが、本気でせいやさんに怒っている第7世代以前の芸人ファンがいるそうで、この論争を収束させようとしているようです。
アメトーークの前にも、2019年12月30日のオールナイトニッポンで、M-1でミルクボーイが優勝したことを受けてこう話しています。
せいや「だからもう、第7世代とかもう終わりですよ」
粗品「ミルクボーイさんは第7世代に入れてもらえるんですか?」
せいや「いや、第7世代は終わりました。ミルクボーイさんが(M-1を)獲ったことで、終了。崩壊。もう元の世界に戻ります。僕らも“優勝”じゃなくなったわけですからね」
粗品「『お笑い第7世代』っていう本も出るんでしょ?」
せいや「俺、書いてないで。誰かが書いてるだけでしょ?」「第7世代がビジネスになっている」「第7世代のうまみみたいなのは周りが持って行って、えぐみみたいなのを俺だけ飲んでんねん!『こいつが言ってる~』みたいな」
有吉さんは「勝手に(世代を)括るな」と異論を唱えていたり、カミナリのまなぶは「お笑い第7世代で括られると、霜降りがリーダーみたいで嫌ですけど(苦笑)」と話していたりと、新世代に対して複雑な思いを持っている人もいるようです。
せいやさんも何気なく話したことが大ごとになって冷や汗書いているかもしれませんね・・・!
お笑い第7世代を作ったせいやが
今思ってることがおもろすぎた。#お笑い第7世代 #お笑い6.5世代 #霜降り明星 #せいや #粗品 pic.twitter.com/AeO9SnREIZ— 大村 侑司 (@1128Omu) February 29, 2020
色々と言われることに疲れてしまったのか、せいやさんがちょっと可愛そうな気もします・・・。
せいやさんは「第7世代は終わりました」と話していますが、若い世代の芸人がたくさん出てくるのは良いことですよね!
今後も若手ならではのセンスで新しいお笑いを見せていって欲しいなーと思います!